

使い方を誤らない事
まず、本書はWセミナーで講義を受講している方が
使用するべきで、レジュメの集大成的な性格を持った
本である事を念頭におく必要がある。そのため、制度
趣旨・理由付けなどの説明が少なく、独学者を意識し
たものではない。
また、本書の2巻と3巻の特徴として、民法と不動産
登記法を合体させた構成になっているが、このようなニーズ
は学習が進んだ中級者以上が持つもので、初学者のうち
は余計な混乱を招きかねない。少なくとも初学者はそれ
ぞれの科目を分けて学習したほうが、戸惑わなくてすむ。
逆に、学習が進んでくると、各物権ごとの登記手続を
民法の解説文書に含めてしまいたくなってくる(わざ
わざ本棚から別冊の不登法の本を引っ張り出してく
るのは面倒だから)
結論として、本書が有益になるかどうかは、講師の
技量に大きく左右される。行間の解説を丁寧に行い、
実体法と手続法のリンクを綺麗に結び付けてくれる
講師であれば、本書は最大限の効果を発揮してくれる
のではなかろうか?
司法学院の基本書との比較
確かにこの本は理由付けがなく独学には完全に不向きです。しかし、予備校を利用し100%この本の内容を理解することは十分可能ですし、それによって合格レベルに達することができます。対して司法学院の基本書は一見量が膨大であるように思われますが、理由付けがくどいくらい詳しく書かれていたり、字が大きかったり、重複する内容が各科目間に散見されることから、一回読みこんでいけば二回目以降は過去問とリンクさせながら読むと飛ばし読みで相当ハイペースで回せることができます。だから独学の方が短期合格を狙うのであれば断然この本よりも司法学院の基本書だと思います。
急がばまわれ
すべての予備校本に共通している事がこの本にも当てはまるといった感じを受けました。
A=B、C=Dといった論調の羅列で終始しているわけで、なぜ、どうしての部分が欠落しているので、読後に疑問が残り消化不良となってしまいます。
学者の書いた基本書をコンパクトにまとめただけといった感じを受けました。